要介護認定を受けた方が、施設に通い、心身機能の維持回復を図り、日常生活の自立を助けるために行われるリハビリテーションを受けるサービスです。
医師・リハビリ専門職の配置が定められています。
医師の指示に基づき、リハビリ専門職による個別/集団リハビリ、セルフ・マシンエクササイズのアドバイス、看護師による処置などの医療機能、介護士による入浴・食事介助などがあります。
通所リハビリテーションと同じような通所系サービスにデイサービス(通所介護)があります。デイサービスには医師が不在であり、主に日常生活の支援をする介護サービスです。
一方、通所リハビリテーションはデイサービスと同じように入浴・食事などの介助も行いますが、医療やリハビリに特化していることが特徴です。
通所リハビリテーションには医師やリハビリ専門の職員がおります。そのため、通所リハビリテーションは、低下した身体機能を維持向上させたい方や、病気やケガによる入院時に行っていたリハビリを退院後も続けたい方に適しています。
また、通所リハビリテーションの利用により、介護者等ご家族の直接的負担軽減にもつながります。介護者の休息を確保することで身体的・精神的な負担軽減に役立ちます。
通所リハビリテーションは、このようなご意向がある方に適しています。ただし、リハビリの内容や、入浴設備、リハビリテーション器具などは施設によって異なります。
施設によって特徴が異なるため、通う施設を決める際は、実際に見学し、特徴やサービス内容を確認することが必要と考えられます。
また重要なポイントとして、通所リハビリを利用するご本人のリハビリに対する意欲が挙げられます。施設の職員と相談し、リハビリの目的や目標を立てておくことが大切です。
通所リハビリテーションは、要支援1~2、または要介護1~5の要介護認定を受けているすべての方が対象となります。
基本的に要介護認定は65歳以上の方が対象です。ただし、関節リウマチや脳血管疾患などの特定疾病を抱えている方は40歳から申請が可能です。
要介護認定を受けると介護保険サービスを利用することができます。
通所リハビリテーションも利用可能となり、ご利用にあたり医師の確認が必要になります。
通所リハビリテーションでは、自立支援・重度化防止を目的に、生活機能向上のためのリハビリが提供されます。
リハビリ内容は医師の指示書のもとに作成され、ご利用者の能力や生活状況、環境に応じた一人ひとり異なる個別のリハビリとなっています。
また医療職による医療ケアが充実しており、突然の体調不良や怪我などが起きた場合にも対応できる点が特徴です。
通所リハビリテーションでは、医師の指示のもとでリハビリが行われ、以下の国家資格を持ったリハビリの各専門職が配置されています。
国家資格(リハビリ専門職) | 対応内容 |
---|---|
理学療法士 | 日常生活に必要な基本的動作能力(寝返りをうつ・起き上がる・座る・立つ・歩くなど)の維持・回復・予防の練習をサポートする |
作業療法士 | 日常生活の応用的な動作能力(入浴・排泄・食事・着替えなど)の維持・回復・予防の練習をサポートする |
リハビリ専門職だけでなく、介護職員による食事や入浴、排泄などの生活支援サービスを受けることも可能です。
通所リハビリテーションは介護保険サービスです。そのため要支援認定または要介護認定を受けている方が対象です。要介護認定の申請は、お住まいの市区町村の窓口で行います。要介護認定の有効期間が厚生労働省令で定められており、新規の要介護認定の有効期間は原則6ヶ月とされています。介護保険サービスの利用に必要な計画書作成の依頼は、地域包括支援センターや居宅介護支援事業所へご相談ください。
通所リハビリテーションを利用するためには、主治医への確認が必要です。なぜなら通所リハビリテーションで行われるリハビリは、医師の指示のもとで実施されるからです。主治医がいない場合は、ケアマネジャーに相談しましょう。
リハビリ専門職である理学療法士、作業療法士から専門的なリハビリを受けられます。利用者ごとに計画書が作成され、一人ひとりにあったリハビリが提供されます。専門知識を持つ療法士によるリハビリを受けることは、利用者の生活機能回復に大いに役立ちます。
定期的に通所リハビリテーション施設へ通うことで外出機会が確保でき、このことが生活リズムの形成に役立ち、心身に良い刺激となります。
さらに、他のご利用者や職員とのコミュニケーションは、社会との繋がりを得られる場にもなります。
通所リハビリテーションは利用する前に、医師の確認が必要なため、利用開始までに受診に要する時間と費用がかかる場合があります。
また、専門的なリハビリや医療的ケアが受けられることからも、デイサービスより通所リハビリテーションのほうが、基本的に利用料が高く設定されています。
通所リハビリテーションでは、集団リハビリと個別リハビリが並行して行われるため、1日ずっと個別でのリハビリが受けられるわけではありません。通所リハビリテーションは、常にマンツーマンでリハビリが受けられると思っている方もいるかもしれません。個別のリハビリ内容や提供時間については事前に確認しておきましょう。
施設や職員の雰囲気はそれぞれ異なりますが、施設見学をすることで雰囲気を感じることができます。そのため可能な限り利用するご本人と一緒に見学することが重要です。他の利用者がどのように、また快適に過ごしているか、職員の人柄や言葉遣いが丁寧であるかなど、実際に施設を訪れて雰囲気を確認することをおすすめします。
通所リハビリテーションは、施設によってリハビリ設備や提供方法、環境が異なります。設備や環境がご自身の利用目的と不一致である場合、効果的なリハビリができない可能性があります。
医師の指示のもとでリハビリを受けるため、主治医などに、必要なリハビリとそれにあった環境を確認しておくことも大切です。
サービス内容の充実度も、ご自身に合った通所リハビリテーションを選ぶ大切な要素です。通所リハビリテーションはリハビリが根幹をなす介護保険サービスです。そのためリハビリの提供方法がご自身の利用目的と合致するかがポイントです。
通所リハビリテーション施設の中には、生活支援(食事、入浴、排泄など)がない施設もあります。これらの支援を受けることも利用目的である場合は、その施設でサービスが提供されているかどうかを事前に確認することが必要です。
また、リハビリのマシンや運動に使用する道具の種類が多いなど、工夫が感じられるような施設であれば、利用者も飽きずに通えると考えられます。
利用したい施設が挙がり、いざ問い合わせをしてみるとすでに定員を満たしているということは多くあります。この場合、すぐには利用を開始できない可能性もあります。そのため利用を検討するよりも前に、利用可能な時期を確認することが重要です。
通所リハビリテーションとデイサービスの併用は可能です。
専門的なリハビリや医療ケアを受けつつも、より他者との交流の機会を持ちたいという人は、デイサービス・通所リハビリテーションの併用も可能ですが、デイサービスに劣らず充実した生活支援やレクリエーションを提供している通所リハビリテーション施設もあります。
かかりつけ医やケアマネジャーにご相談ください。他院に通院しながらでも通所リハビリテーションを利用することができます。詳しくはお問い合わせください
営業時間内の見学は可能です。お気軽にご相談ください。